クルクル廻る夢物語。
大きな二つの歯車が。
音を立てて廻ってる。
回りの人はボロボロで。
歯車に列を成している。
歯車が廻ると世界が壊れる。
ちょっとおかしなそんな夢。
だからみんな飛び込んだ。
廻る歯車止めるため。
自ら歯車に飛び込んだ。
人が巻き込まれてゆく。
バキバキバキバキバキ。
だれかが必死に叫んでいる。
バキバキバキ。
飛び込んだ人は、きれいに赤くなった。
バキバキバキバキ。
赤い歯車が嬉しそうに啼いている。
バキバキバキバキ。
世界が、歪んだ。
ガキの時、歯車の夢を見て泣いた。
その日は人と会うのも怖くて、
雑音に近い、叫ぶ音楽、
うるさい音楽を聴いて、
夢なんて見なかった。
そう思うようにしていた。
夢の中でオレは、
歯車には飛び込まなかった。
皆は飛び込めと責めたけど、
飛び込まなかった。
怖かったんだろう。
オレは臆病だから。
でもその代わりオレは探した。
幸せになれる「何か」。
それが何処かに絶対にあると思ったから。
だから飛び込む代わりに「何か」を探した。
でも「何か」がなんなのか解らない。
歯車に近づかないように、
オレは必死に「何か」を探して。
探している間にも世界は歪んで。
歯車が啼いて。空が割れて。
オレは焦りだけが募る。
気持ちだけ焦って、
しだいに何も探せなくて。
手は空回り、
足もその場から動かない。
なんでだよ、
なんで、なんで
見つからないんだ。
そう叫んで、
空が割れて目が覚めた。
ガキのころから見ていた歪んだ夢。
バカみたいなただの夢。
幸せになれる「何か」。
それはいったいなんだろう。
本当に、幸せになれるのかな?
見つけられていたら。
あいつらは生きていたのかな?
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