New Testament

2006.00/00 ブログ 暗キ森ノ白キ泉デ。



白昼夢っていうのかな。

いまだあの森に行くと、ふと、

睦月が居るかのような錯覚に陥る。






睦月が倒れていた場所は、

いつもオレ達が話していた場所だった。

森の中には大きな岩があって。

ガキのころよくそこで話をした。

友達で、親友で、従兄弟だった睦月。

出会ったのは森の中だった。

だからその森でずっと考える。

どうして睦月は独りで死んだんだろう。

睦月がお守りを握っていたのは。

ただ苦しかったんじゃなく、

何か意味があったのかもしれない。

そんなことを考え。

決まって有名な言葉が頭に浮かぶ。

「人はどんなモノにも理由をつけたがる」と。









睦月が死んでからオレは何もしていない。

電話やメールを無視して、ただぼーっと、

暗い森で意味のない毎日を過ごしている。

そういや大学のテスト、受けなかったな。

そんなことを今ごろになって気づいた。

オレはいつも、終わってから気づくんだ。







携帯を見ると学校の人から連絡があった。

電話も取ってて、メールも返していた。

なのに、そんな記憶はまったくなかった。







葬儀の日。

親戚が言っていた。

オレのせいで睦月が死んだと。

お前が睦月を置いて学校に通うから。

だから睦月は死んだんだよって。

嗤いながら言っていた。

まだはっきりとは思い出せないけど。

確かに、そう言われた気がする。










その時、

横にいた従兄弟が何か励ましてくれたけど、

もう、何も訊こえなかった。










ただ、ガラガラと、

緩緩と廻る音が訊こえて、

暗いモノが溢れてきたのを憶えてる。









どうすればいいかな。

本気で人を殺しそうになった。

従兄弟が止めなかったら殺してた。

怪我をさせてしまった。

感触がまだ残る。

もうダメだ。

暗いモノが収まらない。

わけがわからない。

どうすればいい。

どうしてこうなったんだ。

わけがわからない。

もうダメだ。



此岸屋梁落月彼岸