声を掛けられた。
ずっと休んでいた学校へ行く途中、
悩み事はありますか?
そう訊かれた。
歩き方が変だったのかな?
顔が、酷かったのかな??
宗教の勧誘。
こんな時に来なくてもいいのにな。
勧誘で話しかけられたとき、
オレは立ち止まった。
目の前に立たれたから止まった。
するとあいつは微笑んで話しかけてきた。
オレは断るのがめんどくさくて、
まぁ、いっか、
そんな気分で話を訊いた。
学校に行く気分でもなかったし。
暇つぶしにしようと、そう思った。
するとソイツは言った。
なにか辛いことがあったんでしょう?
いま不幸なのは神に感謝しないから。
でも大丈夫。私もそうだった。
神に感謝すればすべてが変わる。と。
それを訊いたオレは。
救いはありますか?
そう訊いた。
するとあいつは、
そう、神さまが救ってくれる。
微笑んだ。
「神さまが救ってくれる」
その言葉を訊いたとき、
オレはやけに可笑しくて、
急に嗤いが込み上げてきた。
失礼だったけど、嗤って。
コイツを殺してやりたい、 強く思った。
その首を切り裂いて、
血が溢れ、
命がゆっくりと尽きていく中で、
それでもまだそんなことが言えるのかと、
神が救ってくれるのかと。
無性に問いただしたくなった。
宗教って言うのは結局さ、
みんなで仲良く祈るから幸せなんだ。
決められた世界、決められた結末。
みんなで同じ考えでいられるから。
だから先が見えず孤独な人は。
安心感を得られる。
妄信的に宗教へのめりこむほど、
この嫌な世界を見なくてすむから。
軽い、現実逃避だよね。
宗教やってるのなら少しぐらい勉強しろよ。
original sin。
俺たちは神に見捨てられたんだよ。
『オレは神の存在を信じる。』
昔、何だったか映画を観たとき、
主人公がそう言った。
『恨むためにずっと信じている』と。
それを聞いたときオレは何となくだけど、
それいいな、って笑ったんだ。
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