New Testament

2006.00/00 ブログ 盈満之咎。




好きだから逢えないんだ。

もう。永遠に。












キレイになった職場を眺めて、

うんと呟いて机についた。

いつも通り雑用をして、

お疲れ様。そう言って家に帰った。












家の前には人がいた。

仕事が終わった後の、夜の九時。

家の前で男が座り込んでいて。

不審人物、、、?

そんなことをふと考える。

でもそれは違うと気がついた。

暗くてよく見えなかったけど、

あれは、あのシルエットは、

絶対に高校の先輩だと、

すぐにわかった。

だからオレは、逃げた。












高校の時、

オレは少し変なバイトをしていた。

厳密には中学の時から始めたバイトで。

悠が死んだ時俺は公園でボーっとしていて。

毎日、毎日、ぼーっとしていたら、

声をかけられた。

だから俺は。そこで働いた。












そのバイトは中学生や高校生が、

客と話をするというバイトで、

別に風俗のような所ではなかったけど、

まぁ、ちょっと違法な店だった。

オレはその店をみて、すぐに気に入った。

時給は通常の二倍はあったし、

胡散臭さが、ちょうどいいと思った。















オレは中学には行かず、毎日働いた。

客はいろんなグチを言って、

オレはそれに適当な相槌を打つ。

そして一緒にトランプゲームをしたり、

歌ったり、飛び跳ねたり、騒いで、

客に高いお菓子を注文させて、

ずっとずっと、嗤っていた。














それからオレは中学を卒業し、

通信高校というモノに通い、部活をした。

其処にいた先輩はすっごい優しくて、

男女問わずセクハラしまくる人で、

今までにいない人で、毎日が楽しかった。

そして、いつだったか、

バイト先の友達と先輩が知り合って、

雰囲気で、

先輩がバイト先に来ることになった。













普段先輩はセクハラが好きだから。

だからそのバイト先を気に入ると、

オレはそう思っていた。

でも店に来た先輩は始終ムッとしていて、

10分もたたないうちに店を出た。

オレはそんな先輩を見てびっくりした。

怒った先輩は初めて見たから。

だからオレは先輩を追いかけた。

店を出ると先輩はすぐ其処にいて。

「なんでこんなところで働いてる」

「其処までバカじゃないだろ」

「もっと自分のことを考えろよ」と。

そう真剣に怒鳴られたのを今もまだ、

はっきりと憶えている。












ありふれた言葉だけど、

オレのことを考えてくれた人は初めてで、

オレを必死に説得とかしてくれて、

店を辞めるのを一緒に謝ってくれて、

他の人にはわからないかもしれないけど、

オレはほんとうに、いまもまだ、

どんな言葉でも言い表せないほど感謝してるんだ。

初めて睦月や悠と同じぐらいすごく好きで、

もう本当に大切だと思えて、崇拝といっていいほど

感謝してて、幸せになってもらいたいとそんなことを

はじめて思えた人で、逢って声とか聞きたいけど、

先輩の幸せは絶対に壊したくないから。

先輩は、やっと好きな人と家庭を持ったから。

だからその幸せを。オレはどんなことがあっても、

絶対に壊したくない。

あんな人とはもう一生出逢えないだろうけど

先輩には本当に幸せになってもらいたくて、

オレが人の幸せを祈るとか、

そんなのはほんとうにおこがましいけど、

いまオレが人の幸せを祈れるのはあなただけで、

オレのこのドロドロの気持ちなんかは、

きっと先輩に迷惑しか掛けられないから。

だから絶対に先輩には見せられなくて、

連絡とかずっと無視するしかなくて、

でもオレはこれからもこんな感じだから、

だから、だからだから、

あ゛ーーーーーー。クソ、

最低だ、なんなんだよ、ホント。










すげー逢いたい。逢って、話したい。



今もすごく苦しくなるほど、

逢いたくて、なんか、もう、

恋みたいにすっげー好きで、

ありえないぐらい好きだから、、

だから、もう、絶対に。








逢えないんだ。



此岸屋梁落月彼岸