metempsychosis

2 0 0 7. 0 4 / 0 9 ユニセフ手紙と脅迫文。




それは善意を通り越して。

悲しみすら抱く手紙。








オレは死のうと思ったとき。

貯金を全額下ろし。

ユニセフに寄付をした。

死ぬ前の贖罪というか、

なんか、そんな感じの寄付。

オレは金を溜め込んでいたから。

そこそこあった。

それを全額。思い切っての寄付。

銀行の人すげーびっくりしてて。

オレに何度も確認を取ってきて。

ちょっと笑った。








オレはあの時それでいいと思った。

死ぬと思っていたから。

金なんかいらないと。

なのにいまこうして生きていて、

あの時のことを思い出すと、

正直もったいなかったな。と。

せこいことを考える。

[あの金があったら新車が買えた。]

今はそれだけをただ。悔やむ。








まぁ、あれだ、

何故今さらこんなことを書くのかというと、

今日、寄付を催促する手紙が来たからだ。

丁寧に寄付を促すような文章がスラスラと。

善意を押し付けるような、そんな内容。

現地の人がどうなったかは微塵も書いてなくて。

要約すると、振り込め、とだけ。

オレはそれを見て、なんだかなぁと思った。










善意ってなんだろうね。

要求されて行うことも善意かな?

オレはあの催促の手紙さ。

脅迫文にしか見えなかったんだよ。

金を振り込まないと人が死ぬぞって。

そんな風にしか見えなかった。












オレの貯金。

少しは現地の人の役に立ったのかな?

ユニセフの手紙を脅迫文だと思う俺と。

無理やり善意を押し付けようとする手紙。

いったいどっちが狂っているのだろうね。















善意も悪意もどうでもいい。

ただ知らない貴方の声だけ。訊きたかった。

此岸屋梁落月彼岸