metempsychosis

2 0 0 7. 0 6 / 0 4 葬儀袋と祝儀袋は。





同じなんだ。葬儀袋も、祝儀袋も。















親戚の人が自殺したらしい。

六人目の自殺で。保険は億だと。

義兄がぼんやりと言っていた。

俺はその言葉。人の死を訊いても。

「ふぅん」と。そう言った。














会話の後。いつも通り夕飯を食べた。

義兄の作った野菜炒めはベトベトで、

不味い不味いと笑って食べた。

義兄もそうかな。と笑ってた。

それから少しして姉から電話があった。

姉は世間話と。自殺のことを話してて。

其処に在ったのは。きっと。














「いきてる?」

そんなメールが届くことがある。

俺はアレについてよく思うんだ。

生きてたらどうなんだろうって。

死んでたらどうなんだろうって。

オレもそれが冗談だとはわかるよ。

でもとても残酷だと思わないか?

オレは残酷だと思ってしまうよ。

人の生き死にはその程度なのか、と。

あの言葉を見ると。イライラするんだ。

















睦月がいなくなったとき、

みんなこんな気分だったのだろうか。

人の死を聞いても何も感じなくて。

話のネタ程度にしか感じなくて。

何ひとつ世界は変わらなくて。

いつもどおり生活して。

次の瞬間には別のことを考える。

そんな感じだったのかな?




















仕方がない。















仕方ないだろ。みんな生きてるんだから。


























うん。そうか。自殺。か。自殺。自殺。だってさ。

みんな数で数えてる。六人って。数えてた。

前に警察も数えてた。五人って。睦月の時に。

異常な数だと。そう言っていた。

異常なのはどっちだよ。人を数で数えてさ。

ホントに。ほんと。異常なのは。どっちだよ。

親戚の人は。睦月が自殺した時どう思った?

数で数えたか?そうやって見ようとしなかったか?

何か。原因があるから。親戚は自殺したんだよな。

ねぇ。睦月。やっぱり俺が。原因だったのか?

今もまだ。あいつの言葉がすごく響くんだ。

俺が。お前を。お前に、、せめて。何か残せよ。

せめて恨み言でもいいから。書いてほしかった。

約束破ったのは怒ってたからか? なんなんだよ。

俺は、生きることも死ぬことも出来ないよ。

気になって。どうすることも。出来ないんだよ。

復讐とか。そう言うことなのかな?

それとも俺の歪んだ心が。そう解釈してしまうのか?

次第に君たちすら信じられなくなっていく。

何を考えて。生きていけばいいんだ。

こんなところに一人でいたら。本気で気が狂う。





















だせーダサい。ダサすぎる。

明日も実習なのにさ。ンな話するなよ。

親戚の自殺なんて知るか。数で数えるな。

ばーか。ばーか。ばーか。
















ばーか。

此岸屋梁落月彼岸