New Testament

2006.00/00 ブログ 完璧ナ悲鳴。




その記憶に溢れるように溺れて、

何も見えなくなった。










夢の中で声が聞こえた。

『生きて生まれ変われないのなら』

『死んで生まれ変わるしかない。』

これはいつだったか、悠が言った言葉。









二つ年上だった従兄弟の悠。

そんな悠は俺から見てなんでもできて、

格好良くて、頭までよくて、

とても悩みなんて無いようにみえた。

悠はいつも親や親戚から期待され、

それを難なくこなしてみせた。

そんな悠がとても格好良かった。

憧れた。そうなりたいと願った。

なのに悠は自殺してしまった。

あの暗い海でまた。今度は独りで。





悠は完璧だった。






だからこそ。

悠の伸ばした救いの手は、誰も気づかなかった。

見ようともしなかった。

悠が死んだとき、

ホントウにみんな悲しんでいたんだ。

棺に悠はいなかったけど、

棺にすがったりする人までいたんだ。

悠の通う学校の人がたくさん来てくれて、

泣いていた。

そんな君がどうして自殺なんてしたんだ。

君が死ななかったら。

もしかしたら、もしかしたらだけど。

オレ達は三人で、

今もまだいれたかも知れないのに。



 







いつだって。

壊れてからやっとわかるんだ。

その、大切だったものが。



此岸屋梁落月彼岸