意味は在ったんだ。
少なくとも。俺たちには。
意識が飛んだ。
データ管理を教えて貰っている時。
いきなり意識が飛んだ。
七年前、あの海で悠が死んだこと。
死体が上がらなかったこと。
悲しくても泣けなかったこと。
裏切られたような気がしたこと。
睦月がすごく悲しんでたこと。
そんなことを一瞬のうちに思い出した。
でも仕事はちゃんと仕上がっていて。
教えて貰った記憶も無いのに、
内容は憶えていた。
ついにオレも二重人格か?
名前はどうしよう。
そんなことを少し、嗤いながら思った。
オレは卑怯だからさ、
お前が生きてたら、
きっと睦月も生きてたとか。
そんなことを考えるんだ。
睦月が死を想うようになったのは、
悠が自殺したからだと。
自分のことを棚にあげて、
そんな八つ当たりをしてしまうんだ。
ねぇ。
君が居てくれなきゃ寂しい、て。
いかないで、て。正直に。
最初からそう言えば。
君はまだ在った?
意味は在ったんだ。
三人で笑えたじゃん。
居てくれる意味が、
オレには在ったんだよ?
あー。あー。
思い出と現実の区別が、
だんだんつかなくなる。
あー。眠りたい。
薬。薬だ。
だいじょうぶ。
オレは生きている。
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