New Testament

2006.00/00 ブログ マッチ。




火を付けた。

するとマッチは湿気てて

火が付かなかった。









今日は、従兄弟と一緒に海に行った。

悠が飛び込んだ、あの海に。



崖の上はスゲー寒くて、

風はずっと唸っていた。

本当は火のついたマッチを海に、

悠のいる海に投げようと思ったけど、

風が強すぎて火はつかなかった。

だから結局、崖の端に花だけを供えた。









そして花を供えたとき、

一際強い風が吹いた。

供えた花が風で散って、

ヒラヒラと海に消えた。




 





それを眺めながら、

悠もああやって落ちたのかな。

そんなことを呟いた。

そうだな。と。従兄弟は言った。











オレが死んだら誰か悲しんでくれるだろうか。

こうやってたまにお参りに来てくれたり、

オレが生きていたということを誰か、

誰か覚えててくれる人がいるだろうか。















従兄弟は気づいたかな?

実はすごい風が吹いた時さ、オレは、

押されるまま海に落ちようとしたんだ。

でも従兄弟はオレの袖をつかんでて。

そのちょっとした気遣いがすげー嬉しくて。

死んだ後も忘れられたくないなぁって。

なんか、強く思ったんだ。






あの時オレが死んだら、君は覚えててくれたかな?



此岸屋梁落月彼岸