失うぐらいなら、
初めから何もいらない。
職場で笑った。
昨日のテストのこととか、
近所の変なこととか、
いろいろ馬鹿なことを言って。
いろんなことを忘れるために、
職場の人と一緒に笑った。
するとそこで、
「ホントお前は悩みとかなさそうだよなぁ」
なんてことを言われた。
心の中は黒いものが廻っていたけど、
悩みはありますよ?と笑った。
身長が伸びないんですよね。と。
もう二十歳だろ、
そんなことをつっこまれた。
それから、なんかいろいろと言われた。
「腕、細いな。」とか。
「顔小さい。」とか。
「背が低いよね」とか。
「犬みたいだ。」とか、
「女装姿、普段より似合ってた。」などなど。
だから、うがぁぁーーって吠えて、
兄さんの手に噛み付いて、
狂犬病、狂犬病と言われる。
それはあながち、間違っちゃいなかった。
客への接客はいろいろと疲れるけど、
その後の安穏とした時間が好きだ。
こうして馬鹿なことを話して日々を過ごすと、
いつか変われるんじゃないか。そう思う。
それと同時に、その日常を失うことが怖くなる。
だからあとの一歩が踏み出せない。
相手がすごく大切になってから失うのは、
とても、怖いから。
もう、味わいたくないから。
女の子がオレに好感を抱いてくれた。。
オレは、笑って、付き合うことを決めた。
その子とは話も合うし、楽しいと思えたから。
でも人を愛するとか、大切に思うことが、
オレにはできるのかな?
オレは、ガキのころから歪んできたから、
最近はさらに歪んでいるから。どうなんだろう。
もしかしたらオレが付き合うことを決めたのは、
ただ、寂しかっただけと。
ただ、人をまだ大切に思えるのか、
それが知りたかっただけなのかも知れない。
そんなことを考えるけど、本心は、
今もまだ、自分でもわからない。
人はどういう理屈で、人と付き合うのだろう。
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