New Testament

2006.00/00 ブログ 居場所ノ儀。





夢と現実。

その狭間に囚われて。











彼女と付き合い始めて、

ふと思った。

小学校だ。と。

同じ世界なのに、

蚊帳の外だと。




お互いに大人なのに。

なぜかそう思った。










小学校の時によく言われた言葉。


決まり事は守らなきゃダメよ。

みんなで仲良くしなきゃ。

みんな友達でしょ?

困っていたら助けてあげるの。

関係あるわ、これは連帯責任なんだから。










その先生は美人で優しいからと、

他の生徒にはとても人気があった。

みんな、先生が好きで、笑ってて、

優しい言葉がいつも教室に溢れていた。



でもあいつは知っていただろうか、

あの言葉一つ一つが凶器だったことを。

あの常識にまみれた優しい言葉が、

切り裂くような力を持っていたということを。












オレは学校の行事が嫌いだった。

家の異常さが際立つのが厭だった。

でもその年は担任に必死にお願いされて、

運動会に出ることになった。

仲のよかった友達とも約束させられて、

出たくなかったけど、運動会に出た。













運動会の当日、

昼になると皆は親の元へ戻った。

アナウンスでも、それが、促されていた。

だけどオレの親は運動会などに来るわけがなく、

オレは一人で、昼食をとる空間を探した。

一人でにぎわう学校内をさまよった。

でもすでに至る所に人がいて。

いろんな家族が楽しそうに、

ほんとうに楽しそうにシートを広げてて、

各々、自分たちの場所をとってて、

走ったことを自慢したり、褒められたり、

自分たちの、幸せな空間を作ってて、

そのシートの一つ一つが、

オレにはとても、なにか違うものに見えて、

後からどんなに居場所を探しても、

オレがいられる場所なんてどこにも無くて。

ものすごく、羨ましくて、悔しくて、

周りを見ることができなくて、

うつむいて。

あの時オレは一人蚊帳の外だと、そう思った。

世界には、参加していないのだと。








すると途中、

昼を一緒に食べようと、

そう言ってくれるクラスの子がいた。

オレはうれしくて、その子を見た。

そして、断った。

絶対に、いやだと思った。

その子は家族と、一緒にいたから。

だからどんなことがあっても、嫌だった。

ちょうどその時、

仲のよかった友達が目に入った。

ソイツもオレを見つけて、走ってきた。

そして、

昼を食べたから一緒に遊ぼうと言った。

いつもみたいに、すっげー笑ってた。

オレは、そんな友達の言葉を聞いたとたん、

急に、泣きそうになって、、

本気で走って、、友達を振り切って、

電気の消えた暗い教室に駆け込んで、

独りで泣いたのを憶えている。











そんなことを、なぜか、思い出す。

彼女と付き合ってから、頻繁に。

なぜか解らないけど思い出す。

今、居場所は、たぶんある。

あの時よりかは、あるはずだ。

働いてるし、自由も利く。

成人したし、庇護も要らない。

今のオレは、オレが選んだ。

だから居場所がないというのなら、

それは自分の責任だ。













でもやっぱり違う。

彼女といても、満たされない。

ここは居場所じゃない。

オレはぜんぜん変われていない。

好きだけど、やっぱり違う。

人として、好きなだけ。

愛じゃない、異性じゃない。

性欲とか、家庭とか、子供とか、

そんな暖かい世界は、無理だ。

きっとオレは一生解らない。












居場所なんて、見つけられない。




なのに今もまだ、うつむいて、




居場所を、、、。



此岸屋梁落月彼岸