自分が自分でいることをやめられたら、どんなに楽だろう。
こうしてぼーっと生きていると、
死ぬことは生きることより気力がいると、
そんなことに気づかされる。
仕事をして。サイトに書き込んだり。
彼女と会って。適当に映画を見たり。
最近は義兄と一緒に夕飯をとる。
夜中は、ぼーっと散歩をして時間を潰す。
別に不満と言うものも其処まで無いけど。
満足感と言うものも感じられない。
散歩をしていると蛍が一匹、道路で光っていた。
水場からも少し離れた、道の真ん中。
その蛍は飛ぶことも無く、弱く光っていた。
きっともう、動くことも出来ないのだろう。
俺はその蛍をぼーっと。眺めていた。
だんだん光らなくなってゆく光を。ただ。
廻りでは元気な蛍が飛び、強く光っている。
その一方で弱り、苦しそうな光があった。
その光の差は決定的で、とても嫌な差だった。
なんだか自分の事のように弱った蛍を見ていた。
そして案の定、その蛍は死んでいった。
まったく光らず、動くことも無くなった。
苦しんで死んだのかどうかはわからない。
ただ、俺以外の誰にも知られず死んでいった。
ダレの心にも残らず仄かに消えていく命。
きっと俺も。あの蛍といっしょだ。
未来なんて存在せず、ただ仄かに光りつつ、
消えてゆくのを待つだけの存在。
俺が死ぬ時はダレか見ててくれるだろうか?
ダレか死んだ後も、覚えててくれるだろうか?
睦月や悠のことは俺が覚えている。
でも俺のことはダレが覚えてくれる?
ダレも、いないよ?
ねぇ。 其処に俺はいないんだよ。
嫌だ。すごく。嫌。だ。
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